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ピアスの肉芽はセルフケアでも治せる?原因と治し方・疑問解決

軟骨ピアスの肉芽

ピアスを開けるといつのまにかピアスホールの横に「肉芽」と呼ばれるできものが出現することがあります。特に軟骨ピアスは耳たぶより安定に時間がかかるため、引っ掛けるなどの負担から肉芽になりやすい部位でもあります。一度できるとなかなか治らずやっかいな肉芽ですが、初期のうちならセルフケアで治せる可能性があります!

今回はピアスの肉芽の基礎知識から自宅でできるセルフケア、肉芽に関する疑問について解決していきます。あまりにひどい場合はセルフケアに頼りすぎずにはやめに皮膚科や形成外科を受診してください。

目次

ピアスの肉芽ってなに?

ピアスを外すと肉芽が治る

肉芽とは、ピアスホール付近に出現するポコっとしたニキビのような出来物のことです。ピアスが負担となって、体が異物と判断したときに皮膚の組織が集まってできるのが「肉芽」です。負担の原因は引っ掛けてしまった・ピアスの重み・雑菌など様々です。

最初は綺麗に開いていたピアスホールにいつのまにか肉芽ができてしまうのもよくあることです。予防策としては安定するまでは触らない・ピアスを付け替えない・負担がないピアスを選ぶのが大事です!

肉芽は軽度ならセルフケアで治る可能性があります。ただし、1度できてしまうとなかなか治らないので、できるだけピアスホールの負担を減らしながら付き合っていく必要があります。画像は何年も前のものですが、アンチトラガスに肉芽ができていたので外したら治ってきた図です。

肉芽は「にくが」「にくげ」が正しい読み方です。「にくめ」と読んでいる人もかなり多く、私自身もずっとにくめだと思っていました。

肉芽とケロイドは見た目が似ている

肉芽と似たようなもので「ケロイド」というものがあります。ケロイドとは、腕や足の傷跡がいつまでもミミズ腫れのようになってしまう状態のことを指します。体にできた傷だけでなく、ピアスを開けた時の傷がケロイドになってしまうこともあります。

肉芽はセルフケアで治る可能性がありますが、ケロイドになってしまうと負担を減らしても自力で治すのは難しいです。また、肉芽を放置することによってケロイドに変化してしまうこともあります。

負担を減らしても治らない・かゆみがある・大きくなっているなど、肉芽ではない場合ははやめに形成外科などを受診しましょう。ピアスによってできたケロイドを通称「ピアスケロイド」などと呼びます。

悪化すると最悪手術が必要

ピアスをたくさん開けていると、肉芽ができてしまうのはよくあることです。ですが、ニキビなどの肌荒れとは違うので、そのまま放置していればいつか治るというものでもありません。

いろいろ試しても治らない場合や、肉芽が大きくなってくる場合には早めにピアスを外すなどの対処が必要です。また、ケロイドになってしまった場合はセルフケアでは治りません。

肉芽に限らずピアストラブルは放っておくと排除が進行する可能性もあります。手遅れにならないように変化をよくみて、あまりにひどい場合ははやめに病院にいきましょう。

肉芽を自分で潰すのはだめ

肉芽はニキビのように潰して中身を出せばはやく治るということはありません。(本当はニキビも潰したらだめ)

肉芽は中に液体が入っているというよりかは、ぷにぷにとして皮膚が盛り上がっている状態です。無闇に引っかいたりつぶしたりしてしまうと、内出血で余計に見た目がひどくなる可能性もあり自力でに取れるものではありません。

さらにそこからバイ菌が入ると新たに腫れや膿みが出てきたり半永久的に残る傷跡になる可能性もあります。肉芽を自分で潰したり取ったりしようとするのは絶対にやめましょう。

力技で取るというよりは、外側からのケアで根本を治すイメージで付き合っていきましょう。

肉芽の治し方

肉芽ができてしまったときにできるセルフケアについてご紹介します。

即効性がある治し方「ピアスを外す」

肉芽ができてしまったときの、最短の治し方はピアスを外すことです。ピアスを外せばホールが塞がってしまいますが、ピアスが負担・異物となっている場合、ピアスが取り除かれることで肉芽が治ります。

肉芽に限らず、ピアスのトラブルは異物であるピアスを外すことでみるみる治ることが多いです。もちろん、せっかく開けたピアスホールは塞ぎたくないですが「見た目が悪いからはやく治したい」と思ったら一旦ピアスを外して治ってから開け直すのが意外に近い道だったりもします。

セルフケアを頑張っても改善しないときは悪化するまえに外してしまいましょう!

ピアスをしたままできるケア「負担の少ないピアスにする」

ピアスを外すのが近道と言っても、なるべくピアスホールは塞ぎたくないものです。ピアスをしたまま肉芽を治すためにまずは、ピアスを負担が少ないものに替えて様子見してみてください。

負担のかかるピアス:

  • 重さのあるピアス
  • シャフト(軸)が長すぎる・短すぎるピアス
  • 揺れるピアス

重さのあるピアスや揺れるピアスは肉芽が治って安定するまで我慢してください。

シャフトは前後に動かす余裕があるくらいがベストです。長すぎは引っ掛けやすく、短すぎは洗浄できないことや耳が曲がって負担になります。CBR(キャプティブビーズリング)も、ボールの重みで左右に揺れる・痛みを感じる場合は避けてください。

ピアスを引っ掛けたことが原因で肉芽ができた場合・もともと付けていたピアスが耳に負担になっていない場合は、変に付け替えて負担を増やすよりも軟膏や民間療法と触らないケアが効果的なことも。

負担の少ないピアスってなに?

「じゃあ負担の少ないピアスってなに?」というところですが、シンプルなストレートバーベルやバナナバーベルがおすすめです。付けられるピアスの幅が狭まっても良ければ、いまより細いピアスに替えるのもOKです。

これは開けている部位や腫れ具合などによってですが、シャフトが少し余るくらいで重さがないものを選んで付け替えしてください。肉芽によってシャフトがぎりぎりに感じる人はいまよりも長めのピアスを選びます。大体のピアスがシャフト6mmが多いため、10mmなどを選ぶと余裕ができます。

ピアスの素材に注意

軽いからと言って、アクリルや透明ピアス(樹脂)に付け替えるのはやめましょう。どちらも樹脂ですが、樹脂は傷つきやすく雑菌が増えやすいため、安定していないホールに付けておくのに向いていません。

素材はピアッサーにも使われている「サージカル316L」「医療用ステンレス」と記載のあるものがおすすめです。アレルギーが起きにくく軽いチタンもおすすめです。

軟膏を使ったセルフケア

肉芽ができてしまった場合は薬局に売っている市販の軟膏で治ることがあります!ピアスの肉芽に効果がある市販の軟膏としてよく名前が上がるのは「ドルマイシン軟膏」です。

軟膏ならなんでもいいわけではなく、例えば家庭に常備されがちなオロナイン軟膏は殺菌効果はありますが腫れに効果が出るかもしれませんが、肉芽(皮膚の盛り上がり)に直接効果がある軟膏ではありません。

ドルマイシン軟膏以外だと、ベトネベートN軟膏ASフルコートfなどが有名です。

使い方は、患部に軟膏を塗り、ピアスのシャフト部分にも塗り前後に動かしてホールの中にも塗るようにします。手も耳も清潔な時がいいので、できればお風呂で優しくピアスホールを洗浄したあとに軟膏を塗るのがおすすめです。

肉芽に効果がある軟膏は「ステロイド」と「抗生物質」が入ったものを選んでください。

粗塩(ホットソーク)・クエン酸を使ったセルフケア

ホットソーク

粗塩・クエン酸を使ったセルフケアはピアスの民間療法として有名な方法です。

これは医師がおすすめしている方法とかではなく、あくまで民間療法です。自己責任で様子を見ながらやることが大事です。また、肉芽が成長している場合はセルフケアで完治は難しいかもしれません。

ちなみに粗塩もクエン酸もやり方がほぼ同じなので、どちらもホットソークと呼ばれがちですが、正しくは粗塩を使ったやり方が「ホットソーク」、クエン酸は「クエン酸療法」と言われています。

私はホットソークとクエン酸療法どちらもやりましたが、効果テキメンでした!完治には1ヶ月以上かかったと思います。1週間〜2週間程度続けても改善が見られない場合・肉芽が育っている場合ははやめに形成外科・皮膚科を受診しましょう。

ホットソークのやり方

ホットソークは天然塩(粗塩)をお湯に溶かして耳をつける方法です。塩には殺菌効果があることや、体液に近いため浸透しやすく新陳代謝を高める効果が期待できます。粗塩はスーパーやコンビニで数百円程度で手に入りますが、天然塩や粗塩と書かれているものを選ぶのがポイントです。

用意するもの:

  • 粗塩(天然塩)
  • マグカップ程度の器
  • お湯(38度〜40度くらい)

ホットソークのやり方:

  1. 小さめの器に粗塩を大さじ1杯程度体温より熱めのお湯を入れます。
  2. よくかき混ぜてそのまま顔を横向きにして10分程度耳ごと浸けます。
  3. 終わったら、優しく洗い流して水気を拭き取って完了です。

頻度は1日1回〜2回を目安に行いましょう。塩分の目安はしょっぱいくらいが目安です。ピアスをつけたまま行った方が塞がる心配もないですが、ピアスの素材によっては変色の可能性もあるので注意しながらやりましょう。軟膏を併用する場合はこのあとに塗ってください。耳は普段お風呂に浸からない部分なので、暖かくて安らぎ効果もありますよ☆

クエン酸療法のやり方

クエン酸をお湯に溶かしてコットンなどで貼り付けておく方法です。クエン酸は肌に刺激が強いので、既にピアスホールが荒れている人・肌が弱い人は様子見しながら行ってください。また、刺激が強くてまわりの皮膚が荒れてくる場合はすぐに使用を中止してください。

クエン酸には殺菌効果やピーリング効果があり、クエン酸療法を行うことで肉芽の悪いものを出してカサブタのようになって取れていくというものです。薬局の掃除コーナーなどに数百円で売られています。濃度が高すぎると肌に負担になるため、最初は薄めから試してみることをおすすめします。

用意するもの:

  • クエン酸(粉)
  • コットンや綿棒など(ティッシュなどでも代用可)
  • マグカップ程度の器
  • お湯(38度〜40度程度)(半日程度置いた常温でも可)

クエン酸療法のやり方:

  1. 小さめの器にクエン酸を大さじ1杯程度体温より熱めのお湯を入れます。
  2. よくかき混ぜて、コットンや綿棒に染み込ませたものを肉芽の部分に乗せておきます。
  3. 少しピリピリ痛いくらいの感覚で、10分程度そのままにしておきます。
  4. 終わったら、優しく洗い流して水気を拭き取って完了です。

クエン酸はすぐ水に溶けないため、正しくは半日程度溶かして置いてから使うのが本来のやり方です。ただ、クエン酸療法で悪化してしまったという人が多いように完全に溶かしてやるのは効果が強すぎる気がします。

しっかり溶かしてやることで痛みが強く肉芽から血や液体が出てきやすくなります。3〜4日程度が目安であまり痛みを感じなくなってきたらホットソークに移行してください。クエン酸療法が合わないと感じたらすぐにやめましょう。悪化した場合は病院へいきましょう。

私がクエン酸療法を行うときは、ホットソークと同じく器にそのまま耳を付ける形で行っています。肌荒れもなく綺麗に治りましたが、肉芽以外のまわりの皮膚が荒れる可能性もあるので十分に注意してください。

肉芽に関する疑問

病院マーク

ネット上でよく話題になっている肉芽に関する疑問を解決します。

肉芽治療にバイオプラストは効果がある?

透明ピアスには樹脂以外にも、バイオプラスト(滅菌済医療用素材)と呼ばれるものがあります。バイオプラストは医療用としても使われる素材で、樹脂よりも安全性の高い透明ピアスとして使うこともできます。

ネット上では「バイオプラストで肉芽が治った」という声もあります。また、「肉芽ができたのでバイオプラストに替えた」という人も多いです。

付け替えすることで重さや素材の負担を減らす効果があるかもしれませんが、特に肉芽治療に推奨されているものでもありません。むしろ付け替えした負担によって「バイオプラストで肉芽ができた」という人もいます。

樹脂よりはバイオプラストの方が長期間つけることに向いていますが、素材が柔らかく傷つきやすい雑菌が繁殖しやすいため、安定しないうちはできるだけサージカルステンレスやチタンを付けておきましょう。

肉芽治療にガラスピアスは効果がある?

透明ピアスには「ガラスリテーナー」というガラス素材の透明ピアスがあります。樹脂やバイオプラストよりも傷つきにくく、ガラスなので金属アレルギーの人でもつけられるピアスです。

特に肉芽治療に推奨されている商品ではありませんが、いまつけている商品の素材や形が負担になっている場合は付け替えすることで負担を減らす効果があるかもしれません。

ホールが安定していないのにバイトなどで「頻繁に透明ピアスを付け替えて肉芽になった」という人はガラスリテーナーを付けて頻繁に付け替えしないようにすることで改善される可能性があります。

安定しないうちは付け替えが負担になるので、いまのピアスで問題なければ無理に付け替えはやめましょう!

いまより小さいピアスにすると肉芽が治る?

肉芽や腫れが気になるときにピアスのゲージをいまより小さくする方法があります。例えば14G→16Gにすることで負担が減って治る可能性があります。ただし、ピアスホールが小さいゲージで安定ししまうと軟骨ピアスは耳たぶより元のゲージに戻すのが難しいので注意してください。せっかく肉芽が治っても元のゲージに戻そうとして肉芽になったら意味がありません。

また、16Gで軟骨ピアスを開けた人は18Gにしてしまうと、軟骨用のピアスがあまり選べなくなってしまうことや見た目の印象もだいぶ変わります。細くして埋まってしまうなどのトラブルにも注意が必要です。

ファッションピアスと呼ばれる細いピアスは軟骨に付けるのに向いていない・付けっぱなしに向いていないためNGです。私はトラガスに肉芽ができたとき、もともとトラガスが小さめだったことから14G→16Gに付け替えて治りました( ‘ω’ )/

肉芽に消毒は効果がある?

ピアス用の消毒ジェルや消毒スプレーは、消毒効果はありますが肉芽自体を治す効果はありません。家庭によくあるマキロンなどの消毒も毎日利用するには強すぎます。また、無闇に消毒をすると治癒力を下げてしまって逆効果になることも。

肉芽ができてしまったときは、ピアス用の消毒ジェルや消毒液は使わずに毎日石鹸で優しく洗浄と、上で紹介したドルマイシン軟膏など肉芽に効果のある軟膏を利用するのがおすすめです。

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