軟骨ピアスを開けたいと思った時、どうやって開けるか迷ったことはありませんか?ピアッサーは雑貨屋さんでも手に入りやすく、自分でピアスを開ける人は珍しくありません。
ただ、耳たぶより安定するまでに時間がかかることや、「ピアッサーで開けられるの?」「自分で開けて良いの?」という不安や失敗などのトラブルが多い部位でもあります。
軟骨ピアスは耳たぶよりも痛く難易度も高いですが、セルフでも開けることができます!ただし、正しい知識と手順が必要不可欠です。
今回は軟骨ピアスをピアッサーで開ける危険性を踏まえた上で、セルフで開ける手順・お店で開ける手順・ケア方法について詳しく解説していきます!
軟骨ピアスを開ける方法は大きく分けて2種類
軟骨ピアスを開ける方法は、自分でセルフで開ける方法とお店で開ける方法の2種類があります。それぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選びましょう。
1. セルフで開ける方法
セルフピアッシングは思い立ったときにすぐにピアスを開けられる手軽さが魅力です。方法は以下の2種類あります。
- ピアッサーを使う
- ピアッシング・ニードルを使う
ピアッサーはドン・キホーテなどの雑貨屋さんでも手に入れやすく、値段も900円〜1,500円ほどです。使い方は簡単ですが、勢いよく針を差し込むので軟骨に負担がかかりやすいというデメリットがあります。
一方、ピアッシング・ニードルは慣れていないと難しいですが、先端が鋭いので上手に開ければ傷口も綺麗に治りやすいです。ニードルは医療器具扱いのため、入手しやすいサイトが限られています。
ピアッサーの危険性
ピアッサーはバネの力で勢いよくピアスをぶち込んで軟骨に穴を開けるため、軟骨にヒビが入りやすいなどの危険性があります。
ピアッサーの危険性
- 軟骨が割れる・裂ける可能性がある
- 傷口があまり綺麗じゃない(治りが遅い)
- バネの衝撃で腫れやすい
- キャッチを引っ掛けてトラブルになりやすい
軟骨はほとんど再生能力がないため、一度割れてしまうとそのままになってしまいます。それでもピアッサーで開ける人が多いのが現状です。
開ける部位によって難易度が変わってくるので、トラガスやロックなどピアッサーで開けるのが難しい部位は、ニードルかピアススタジオ・病院での施術を検討するのがおすすめです。
2. 病院・ピアススタジオで開けてもらう方法
病院やピアススタジオでプロに開けてもらうのも安心な方法です。以下のような選択肢があります。
- 病院提携のピアッサーを購入して提携の病院で開けてもらう
- ピアスの穴開けを行っている病院で開けてもらう
- ピアススタジオに行き開けてもらう(オススメ!)
セルフで開ける手順
ここからはセルフで軟骨ピアスを開ける具体的な手順を解説します。ピアッサーとニードル、それぞれの手順を確認しておきましょう。
軟骨用ピアッサーを使う手順
ピアッサーを使って軟骨ピアスを開ける場合は、以下のものを用意します。
用意するもの
- 軟骨用ピアッサー(14G以上推奨)
- 消毒用アルコール
ピアッサーは開けた後、少なくとも3ヶ月から1年ほど傷口が安定するまで付けっぱなしが基本です。デザインはシンプルなものがおすすめ。シャフト(軸)は腫れを考慮してロングタイプがベターです。
耳たぶ用など軟骨用以外のピアッサーは細すぎるので使わないようにしましょう。
手順1. 手と耳をアルコール消毒
ピアッサー自体は滅菌済なので消毒は不要ですが、開ける前に手と耳を消毒して清潔にしておきます。
手順2. 開ける場所を決める
位置がずれないよう、水性マーカーなどで開けたい場所に目印をつけておくと◎
手順3. ピアッサーを一気に握り込む
ピアッサーは耳に対して真っ直ぐ使うのがコツです。斜めに刺さるとトラブルの元に。位置を決めたらセットして、一気に握り込みましょう。最後までしっかり握ると、キャッチが自動的に付いて完了です。
手順4. 触らないよう注意する
開けた直後はピアスの頭が飛び出た状態になりますが、痛みが落ち着いてきたら優しく押し込んで調整します。とはいえ、ピアスはなるべく触らないのが鉄則です。
ピアッシング・ニードルを使う手順
ピアッシング・ニードルを使う場合は、以下を用意します。
用意するもの
- ピアッシング・ニードル(14G以上)
- 開けた後に入れるピアス(14G以上)
- 消毒用アルコール
- 消しゴム(必要に応じて)
ニードルは使い捨てです。軟骨用には14G以上の太さのものを選びましょう。ピアスはニードルと同じゲージのものを用意します。
手順1. 手と耳をアルコール消毒
開ける前に手と耳を消毒して清潔に。ニードルは未開封なら滅菌済なのでそのまま使用可能です。
手順2. 開ける場所を決める
ニードルが他の部分に刺さりそうな場所は、クッション代わりに消しゴムを裏において使います。位置が決まったら、ずれ防止のためにマーキングを。
手順3. 一気にニードルを貫通させる
耳の位置とニードルを固定したら、勢いよく一気に反対側まで貫通させるのがコツ。トラガスなどは途中で曲げて使うと安全です。
手順4. ファーストピアスを装着
ニードルにピアスを連結させてそのまま滑り込ませ、キャッチやボールをしっかり閉めたら完了です。ニードルを抜く際は要注意。
病院・ピアススタジオで開ける手順
1. 病院提携のピアッサーを使う
病院提携のピアッサーとしては、JPS「セイフティーピアッサー」が主流です。以下を持参の上、提携病院で施術してもらいます。
- JPSセイフティーピアッサー
- 販売店のスタンプが押された冊子(※レシートでも可)
- 穴開け料金(病院によって異なる)
料金は購入したピアッサー代に加えて、2,000円〜3,000円ほどの施術料がかかります。要予約の病院もあるので要チェック。
2. 穴開けを行っている病院で開ける
美容外科や皮膚科など、ピアス穴開けに対応している病院もあります。料金感は以下の通り。
- ピアス1箇所6,000円前後
- 軟骨や耳以外の部位10,000円前後
別途初診料などがかかる場合もあるので、事前に確認を。麻酔オプションのある病院も。
3. ピアススタジオで開ける(オススメ!)
ピアススタジオはプロの技術でスムーズに開けてくれるのでおすすめ。必要なものは以下の通り。
- 身分証明書
- 親権者の同意(※未成年の場合)
- 穴開け料金(スタジオ・部位によって異なる)
料金感は部位により6,000円〜10,000円ほど。施術のみの料金なので、病院のような別途の診察料はかかりません。
ニードルで開けてくれるので、ファーストピアスの形状も選べるのが魅力的。手際も良いので、初めての方にもおすすめです。
軟骨ピアスの安定までは1〜2年が目安
軟骨ピアスは開けた後、傷口が完治して安定するまでに1〜2年ほどかかるのが一般的です。耳たぶよりも治癒に時間がかかるので、十分な期間のケアが大切。
引っかけやすい部位や就寝時の圧迫などで刺激を与えてしまうと、トラブルのもとになり治癒が遅れる可能性も。注意が必要です。
ファーストピアスは安定するまで外さないのが鉄則
せっかく開けたピアスをすぐにお気に入りのデザインに変えたくなる気持ちはよくわかりますが、我慢が肝心。ファーストピアスは安定するまで外さないのが基本中の基本です。
頻繁に着脱すると内部を傷つけ、肉芽腫などのトラブルに繋がります。下手をすると、せっかく開けたホールが塞がってしまうことも。傷口から分泌物が出なくなるまでは、ファーストピアスを付けっぱなしにしておきましょう。
セカンドピアスは軟骨に優しいデザインを選ぶ
ファーストピアスを卒業してセカンドピアスにする際は、軟骨に負担の少ないデザインを選ぶのがポイントです。
- シャフトに程よい余裕があるもの
- 軟骨を引っ張らない程度の軽さのもの
- 引っかかりにくいシンプルなもの
ぶら下がりタイプは見た目が可愛くても、意外と重みで軟骨に悪影響という場合も。ボディピアスの場合は、そのままファーストピアスを付け続けるのもアリです。
ファーストピアスに透明ピアスはNG
学校やバイトの都合で透明ピアスを使いたいというニーズは多いですが、軟骨ピアスに使えるのは「バイオプラスト」か「ガラスリテーナー」のみ。一般的な樹脂製の透明ピアスは、表面の細かい傷から雑菌が繁殖しやすいため、基本的には使い捨てです。
医療用シリコン製のバイオプラストか、ガラス製のリテーナーなら長時間装用もOKです。どうしても透明ピアスを使用したい場合は、これらを選びましょう。
軟骨ピアスを開けた後のケア方法
開けたてのピアスは清潔に保ち、なるべく触らないようにするのが基本のケア。不潔や刺激は、トラブルを招く原因になります。
消毒ではなく洗浄を心がける
意外に思うかもしれませんが、軟骨ピアスの定期的なケアは消毒ではなく洗浄がメインです。消毒薬の殺菌力が強すぎると、傷の治りが遅れることがあるんです。
ピアスホールは石鹸で優しく洗浄し、お湯でしっかり洗い流すのがおすすめの方法。刺激の強い薬用石鹸は避けましょう。化膿してしまった時に限り、消毒を行うようにしてください。
腫れてしまったときの対処法
清潔に保っていれば自然と腫れは引いていきますが、良くならない場合は天然塩を使ったホットソークがおすすめです。
天然塩(粗塩)を使ったホットソークのやり方
ホットソークに必要なのは、薬局などで手に入る材料のみ。手順は以下の通りです。
用意するもの
- 天然塩(粗塩)※食塩は不可
- 清潔なマグカップなどの容器
- 38〜40度程度のお湯
- 容器に天然塩を1〜2杯入れる
- 38〜40度のお湯を注ぎ、よく溶かす
- 耳を10分ほど浸す
- 洗い流して完了
塩の量は、少しピリピリする程度が目安。入れすぎは逆効果なので注意しましょう。1日2回・1〜2週間ほど続けると、腫れや肉芽腫が徐々に改善されます。
ただし、ピアスが埋まるほど腫れている、膿んでいるなどのケースでは、無理に付け続けるより一旦外して治療を優先することも大切です。
開けたスタジオや病院に相談するのも◎
自己流で解決できない時は、開けてもらったピアススタジオや病院に相談を。トラブルへの対処法を教えてくれる場合があります。
中でも、ピアスの芯が片側に押し出されそうになる〝排除〟は危険なサイン。最悪の場合、軟骨が切れてしまうこともあるので、早めの受診が必要不可欠です。
軟骨ピアスは見た目の可愛さも然ることながら、正しいケアを行うことで、快適に長く楽しむことができます。開ける際の手順と、開けた後のアフターケアをしっかり抑えて、オシャレを満喫しちゃいましょう!